InfoQは更なる情報を求めてリードデベロッパであるJean-Sebastien Delfino氏(ブログ・英語)を尋ねた。
そしてSCA仕様のどの部分がまだ欠如しているか尋ねたところ、Jean-Sebastien氏はこう答えた。
OASIS Open CSAが何を作っているのか予測するのは難しいのだ。しかし、私見では、作業を必要とする仕様の領域がここにある。(下記参照)
- PHP、JavaScript、Ruby、Python、Groovyを含んだスクリプティング言語を伴うJava、C、C++とBPELに加えてもっと多くの言語のサポート。Tuscanyは上記の言語を既にサポートしているが、私たちは仕様制作グループの提案を進める予定だ。また私たちはもう一つの仕様の提案候補であるXQueryをサポートするコードの寄付を授かった。
- もっとたくさんのバインディングを。TuscanyではJSON-RPC、DWR、ATOM/RSS、RMIの拡張版を開発した。Web2.0のバインディング実装が仕様に近づくのが見てみたい。
- トランザクションポリシーを含むもっとたくさんのSCAポリシー(ポリシーグループは既にそれに取り掛かっているが)
以前、SCAの組み立てモデルとプログラミングモデルのどちらの部分がもっと重要であるかという論争(source)があった。TuscanyはSCA組み立てモデル(プ ログラミングモデルとサービスネットワーク設定モデルとして両方)とSCA Java API・アノテーション両方をサポートする。Jean-Sebastien氏はこの論争に関する意見を述べている。
ビジネス/インテグレーションアプリケーションデベロッパがSOA内で開発を行うために、10通りの異なるAPIを知っている必要はないのである。例えば データベースとコミュニケートするアプリケーション、ERPシステム、Web2.0UIと統合するウェブサービスとフィードの一つか二つを例に挙げてみよ う。SCAとTuscanyで10の異なるAPIではなくて、一つのサービスプログラミングモデルを介して全てを見ることができる。SCAはビジネスアプ リケーションデベロッパの生活をシンプルにするためのもので、またAPIは一環の流れにおいてとても重要な部分なのである。
Tuscany SCA-JavaプロジェクトはJava言語だけでなくGroovy、Python、Ruby、Javascript(0.99にて有効)、XQuery (0.99には含まれていないが1.0用に計画されているトランク内で進行中)をサポートする。Apache ODEに基づいたBPELサポートもまた1.0で計画が進められている。(これに関してはinfoQのODEにおけるPaul Brown氏の記事(source)を参照して欲しい。)
Tuscany SCAネイティブと、SDO-C++のサブプロジェクトもあり、すでに3つのリリース(source)がある。SCA-C/NativeはネイティブPythonと相性の良いRubyとPHP、RubyとPHPインタプリタ、またPython、C++で記述されたSCAコンポーネント、またAxis2Cを伴うウェブサービ ス、Apache Httpdモジュールと呼ばれるApache Httpdを統合したRESTのサポートをする。SDO-C++はC++内でSDO APIの実装とApache Axis2/CからのAxiomとの統合を向上させる。またSCA-SDO-PHPプロジェクト(サイト・英語)に提供されたPHPサポートもある。
Tuscany SCA Java 0.99は1.0以前で最後のリリースとなる。SOA用のIBM WebSphpere Application Server V6 Feature Pack(紹介サイト・英語)はTuscanyを既に利用している商用製品である。Jean-Sebastienによるとアイディアは9月の終わりまでに1.0をリリースするために、ブランチリリースを9月中旬に行うというものだ。
またJean-Sebastien氏はApache Tuscanyがコード、テスティング、ドキュメンテーションの改善、バグリポート等に関するサポートを一般から受け付けているということを強調した。このリリースに関する情報とダウンロードは下記のリンクにて行える。
http://incubator.apache.org/tuscany/sca-java-releases.html